OETは日本では馴染みがない試験なので、その勉強法はかつては海外留学が主流でした。
しかし海外留学は時間もお金もかかるのでハードルが高いですよね。
では、OETの勉強法で初心者がすべき対策とはどういったものなのでしょうか?
現在は学習の選択肢も増え、オンラインを通して世界中のサービスを利用することができます。
これはOETの勉強法についても同じ。
今回の記事では、初心者がOET受験に向け、最も効率的な勉強法について紹介していきます。
目次
OETとは?

OETは「Occupational English Test」の略で、オーストラリア発祥の医療英語試験のことです。
現在OETを導入している国はオーストラリア、ニュージーランド、イギリス、アイルランド、ウクライナ、ドバイ、シンガポール、ナミビアです。
英語を母語としない人が、英語の医療現場で働けるか否かを判断する指標になります。
OETは他の英語試験同様、4技能(リーディング、スピーキング、リスニング、ライティング)を測ります。
OET合格レベルは、IELTS7.0程度と言われています。
しかし医療単語が頻出するので、IELTSのスコアがいいから余裕というわけではありません。
各パート500点満点で、各パート350点以上で合格となります。
よって、苦手なパートを得意なパートで補うことができません。
どのパートも実際の医療現場を想定した場面設定や、患者や家族との会話を想定したものになっています。
医療英単語を使いこなしながら、円滑なコミュニケーションを取らなければなりません。
OETの試験傾向とは?

ここからは4技能それぞれの傾向について解説をしていきます。
OETリーディングの傾向
リーディングはパートAとパートBがあります。
パートAは1つの話題に関する文章を3、4つ(合計約650ワード)読み、要約の穴埋め(不足単語約25個)をします。
制限時間は15分です。
素早い情報処理能力を判定します。
パートBは600〜800ワードの学術的な文章を読み、選択問題(約20問)に答えます。
読解力を判定します。
パートAの配点は3.3割、パートBの配点は6.6割なので、パートBの対策を重点的にした方が点数アップにつながります。
OETライティングの傾向
はじめの5分間で患者情報を読み、40分間で転院時の紹介状や退院時の必要書類(約200ワード)を書きます。
単語や文法の正確性、レイアウト、内容が正しいかなどが見られます。
病院の書類なので、普段使わない単語を使います。
したがって、添削はOET専門講師や医療の知識がある先生にお願いしましょう。
OETスピーキングの傾向
OETのスピーキングはロールプレイング形式です。
患者やその家族役がおり、受験者は自分の受験職種を演じます。
3分ほどのウォーミングアップをした後、約5分のロールプレイングを2回行います。
場面設定は、退院時の挨拶と今後の注意事項、手術前の説明など様々です。
この形式と場面を理解している人との練習が必要です。
OETリスニングの傾向
パートAとパートBに分かれています。
パートAは専門家と患者の会話を聞き、質問に答えます。
パートBは医療の講演を聞き、穴埋め問題に答えます。
制限時間はパートA・Bともに各20〜25分です。
OET初心者の勉強法に独学をすすめない理由

各セクションの傾向を見ても、OETの勉強に独学はおすすめできません。
その理由は以下の通りです。
・内容が医療系専門だから
・難関はリスニングとスピーキング
・入手できる対策本が少ない
各理由について解説をしていきます。
内容が医療系専門だから
OETはまず、内容が医療に特化している点が最大の特徴です。
日本で医療関係の仕事をしていても、医療英単語や言い回しを知っている人はほとんどいないでしょう。
また、リーディングとリスニングは職種関係なく同じ問題を解きます。
看護師で受験しても、内容が医師や獣医師に関連した話題の場合もあります。
つまり、自分の専門分野の英語の知識があったとしてもそれだけでは不十分なのです。
難関はリスニングとスピーキング
日本人が特に苦労するのが、オーストラリアアクセントのリスニングだと言われています。
日本の学校教育ではアメリカ英語を聞くことが多いですよね。
オーストラリアはイギリス英語で、オーストラリアのアクセントに慣れる必要があります。
さらに、専門用語も覚えなければなりません。
スピーキングのロールプレイング形式は、一般的な他の英語試験ではない形式です。
実践的な練習が必要なことはもちろんですが、患者やその家族役も現実味のある自然な流れで会話する必要があります。
「誰でもいいから英会話の練習に付き合って」では練習になりません。
OET専門講師や医療の知識がある人との練習が必要となってきます。
独学での対策はほぼ不可能でしょう。
入手できる対策本が少ない
OETは歴史が浅い試験なので、過去問や対策問題集が日本にはほとんど出回っていません。
OET公式ホームページで公開されている問題もありますが、「個人で入手できるだけでは練習量が全然足りない」という声が多く見られます。
傾向と対策を初心者が1人でゼロから模索するのは、現実的ではありません。
莫大な時間がかかり、合格までの道のりが長くなります。
1人で頑張って心が折れてしまう前に、OET専門講師のサポートを受け、効率よく勉強することが最善策です。
OET初心者おすすめ勉強法!オンライン対策

OET試験対策コースがオンライン受講できる代表的なスクールを紹介します。
IELTSスコアが6.0、7.0の人でも、OET合格までに数ヵ月かかると言われています。
計画的に試験対策を進めましょう。
OET Online
オーストラリア・ブリスベン発のOET専門オンラインスクールです。
ほとんどのスクールは看護師と医師を対象にしたコースなのですが、OET Onlineに関してはその他の医療従事者(薬剤師、放射線技師など)を含め、12職種に対応しています。
公式ホームページは英語で、料金はオーストラリアドルです。
Benchmark education solutions
医師、看護師、薬剤師を対象としています。
それ以外の職種に関しては、直接メールで問い合わせることができます。
無料体験では1回分の模擬試験を受けることもできますよ。
Swoosh English
受講者の合格率は90%超えと非常に高く、一発合格者が多いことでも有名なSwoosh English。
目標スコアをパスするまで無期限に受講できるコース(利用規約あり)があるのが特徴的。
一番高額なコースも日本円で47,000円程度(2023年1月のレートで計算)と、お財布に優しいのも嬉しい配慮です。
OET専門講師は全てイギリス人で、英語はとても聞きとりやすいです。
SOLO
日本唯一のOETオンラインスクールです。
基本的に看護師と医師を対象としています。
8週間から24週間までのコースがあり、料金は365,200円から980,000円。
上記で紹介した海外スクールと比べるとかなり高額です。
また、各コースの内容が現時点ではホームページに記載されておらず、どれだけ充実した内容のカリキュラムなのかを確認することはできませんでした。
無料カウンセリングがあるので、その際に確認すると良いかもしれませんね。
OETオンラインスクール選びのポイントは?

ここでは、スクールの選び方について解説をしていきます。
受講期間や料金なども気になるところですが、申し込み前に以下の5点を確認するようにしましょう。
・スクールの実績と評判
・受講者からの評判や合格率
・目標スコア達成まで受講可能なコースの有無
・ネイティブ講師から学べるのか否か
・4技能全てを網羅したコースの有無
結論から言うと、Swoosh Englishが上記5点全てを満たしています。
OET勉強法で初心者におすすめは?まとめ

今回は、OETの勉強法で初心者におすすめの方法について解説をしました。
OETを初めて受験するなら、1人で勉強せずにOET専門講師のサポートを受けることです。
医師、看護師はどのOETコースでも扱っていますが、それ以外の職種は対象外のこともあります。
その場合はスクールに直接問い合わせをしてみましょう。
海外スクールでのやり取りは全て英語の為、慣れるまでは少し大変かもしれません。
ただ、将来的に海外で就職した場合、職場での会話は全て英語になります。
皆さまの海外就職の夢が、近い将来叶いますように!