IELTSもPTEも英語能力試験です。
IELTSは最近日本でも認知度が上がっており、留学希望者を中心に受験者が増えています。
PTEは比較的新しい試験で、日本での知名度はまだ低いかもしれません。
ですがIELTSと同様、海外留学や移住の際に認められている試験で、近年注目度が高まっています。
どちらも受け入れてくれるなら、どちらを受験すべきか悩みますよね。
英語試験でも出題傾向が異なるので、試験に合わせた対策が必要です。
今回はIELTSとPTEの違いを解説します。
それぞれの違いを知ることで、自分との相性もわかるはず。
ぜひこの記事を参考に、自分にとって試験対策が立てやすく攻略しやすい試験がどちらなのかを見極めてみて下さいね。
PTEテスト攻略におすすめの試験対策法では、独学の為のオンライン学習ツール、PTE専門講師在中のオンラインスクールについてまとめています。
目次
IELTSとPTEの試験概要の違いとは?

まずは試験概要の違いを表で比較してみました。
表に記した情報は全て2022年10月時点によるものです。
IELTS | PTE | |
受験料 | 25,380円 | 220USドル (直前申込の場合は275USドル) |
試験日程 | 月に1~2回程度 | 360日/年 |
結果発表 | 2週間程度 | 5日営業日以内 |
スコア有効期限 | 2年 | 2年 |
試験方法 | ペーパー コンピューター |
コンピューターのみ |
試験時間 | 半日 | 約2時間半 |
国内の試験場所 | 東京2箇所 大阪1箇所 |
札幌・仙台・東京 名古屋・大阪・京都 岡山・福岡・沖縄 |
PTEは日本で受験する場合、USドルでの支払いです。
では、各試験概要について見ていきましょう。
IELTSの試験概要
IELTSはInternational English Language Testing Systemの略です。
留学や移住の為の英語能力証明としてアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど多くの国で認められています。
IELTSはジェネラルとアカデミックの2種類があり、出てくる単語がやや異なります。
一般的にアカデミックの方が難しいと言われています。
移住目的ならジェネラル、留学目的ならアカデミックを受験することが多いです。
スコアは1~9まで0.5刻みです。
日本では月に1~2回、全国のテストセンターで受験できます。
申し込み締め切りは受験日の5日前までですが、定員があります。
PTE試験の予約方法は画像付きで解説しています。
テスト結果は受験後13日目以降の発送です。
スコアの有効期限は2年間です。
PTEの試験概要
Pearson Test of English Academicというコンピューターベースの英語試験です。
IELTS同様、留学や移住の為の英語能力証明としてアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど多くの国で認められています。
スコアは10~90点です。
日本では東京と大阪でのみ受験可能で、試験日は年間360日以上です。
前日予約も可能です。(ただし直前追加料金がかかります)
結果は5営業日以内に届き、有効期限は2年間です。
試験申し込み方法も確認しておきましょう。
IELTSとPTEの違いを表比較!

どちらも世界で認められている英語能力試験ですが、内容や特徴に細かな違いや共通点があります。
表で比較してみましょう。
IELTSとPTEの試験内容を比較
内容 | IELTS | PTE |
リスニング | 日常的な会話と 学術的な会話 |
学術的な内容や雑誌記事など 日常生活を題材にしたもの |
リーディング | 社会科学や時事問題など 幅広い分野から出題 |
|
ライティング | 図表を読み取り情報を的確に 表現する能力を見られる |
|
スピーキング | 自己紹介や挨拶 |
IELTSとPTEの出題形式を比較
出題形式 | IELTS | PTE |
リスニング | 選択問題、記述問題、空欄補充 | スピーチの要約、空欄補充、 聞き取り |
リーディング | 3つの長文読解 | 選択問題、空欄補充、 段落の並べ替え |
ライティング | 図やグラフを指定単語数で 説明する |
文の音読、要約、英作文 |
スピーキング | 自己紹介、挨拶、 質問カードをもとにスピーチ、ディスカッション |
IELTSとPTEの試験時間を比較
試験時間 | IELTS | PTE |
リスニング | 30分 | 45~75分 |
リーディング | 60分 | 77~90分 |
ライティング | 60分 | 77~90分 |
スピーキング | 11~14分 |
IELTSはスピーキングが対面形式の為、待ち時間があります。
それを含めると半日かかるので、結局PTEの方が拘束時間は短いです。
PTEの所要時間は2時間半程度です。
IELTSとPTEの違いによるメリットとデメリットは?

まず、IELTSとPTEには以下の共通点があります。
・留学希望者の受験を想定している
・出題内容は学術的な単語や内容が多い
・リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能を判定する
・受験料は同じくらい
次に、IELTSとPTEを比較した時のPTEのメリットを挙げてみました。
・試験日程が年間360日
・5日営業日以内に試験結果がわかる
・試験時間が約2時間と短い
PTEのデメリットを挙げるなら、IELTSの場合に比べて試験会場が少ないことです。
日本では以下の3ヵ所しかありません。
PTE試験会場①東京都新宿区
〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-1-2 PMO西新宿 8F
PTE試験会場②東京都千代田区
〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー18F
PTE試験会場③大阪市
〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-8-17 大阪第一生命ビル12F
PTE試験申し込み方法は画像付きで解説しています。
参考にしてみて下さい。
IELTSとPTEはどちらが攻略しやすい?

近年PTEが日本人にも注目されるようになったのは、コンピューターベースのPTEの方が相性が良いと感じる人が多い為です。
日本人にとって特に壁となるのがスピーキングとライティング。
これらの試験対策が立てやすく、攻略しやすいという声が多いのも事実です。
ただ2017年10月にはコンピューターがアップデートされ、リスニングはPTEの方が難しいとの声もあります。
IELTS6.0までのレベルを目指すなら、どちらを受けても得点しやすさに差は無さそうです。
ですが、海外留学や海外移住等でそれ以上のスコアが必要な場合、PTEの方がスコアを伸ばしやすい傾向にあるようです。
私の住むニュージーランドでは6年ほど前、永住権を取得する為のIELTSスコアが6.5以上に引き上げられました。
「もう無理だ」とニュージーランドの永住権を諦めた人が続出しました。
一方で、IELTSからPTEに切り替え、念願の永住権を取得した人も多くいました。
その頃からニュージーランドでもPTEに注目する人、IELTSからPTEに切り替える人が増加しました。
試験対策方法が合っていればスコアを伸ばしやすいというメリットはあるものの、日本ではPTEの知名度が今だ低く、試験対策ツールは少ない状態です。
みんなが皆、PTEの方がスコアが取りやすいというわけではありません。
ですが、英語試験は相性が大切であるということも無視することはできません。
IELTSで現在手こずっている方は、夢を諦めてしまう前に一度PTEを考慮してみて下さい。
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IETSとPTEの違い!まとめ

IELTSとPTEの違いを解説しました。
どちらにしてもしっかり勉強することが大事です。
すでにIELTSの勉強を始めている人はあえてPTEに乗り換えなくてもいいかもしれません。
何度受けても目標スコアに達しない人、IELTSのスピーキングとライティングに苦手意識がある人はPTEに切り替えてみましょう。
これからどちらかを受けようという人は、まず自分が行きたい国や学校が認定している試験を確認しましょう。
IELTSとPTEどちらも認定している場合は、PTEの方が高スコアを目指せそうです。
受験会場や日時といった受験しやすさも考慮してみて下さいね。