2023年W杯に向け、日本と同じプールDのアルゼンチンに注目が集まっています。
今回は、アルゼンチンが強い理由を調査しました!
1990年代は日本とトントンであったはずのアルゼンチンのラグビー。
今や世界ランク8位で、W杯で何度も上位争いをする強豪国です!
アルゼンチンの強いラグビーの理由とは、一体何なのでしょうか?
今回はアルゼンチンの強さの秘密を深掘りしていきたいと思います!
アルゼンチンラグビーが強い理由【環境】
開催中のトライネーションズでワラビーズ相手に執念で同点に持ち込んだロス・プーマス。ここからが本当の勝負どころ。アルゼンチンでラグビーをするのは裕福な家庭の出身者ばかりなのですが、勝利に対する貪欲さが半端ない。画像は昨年のW杯にも出場したバウティスタ・デルギ(23歳)。個人的に推し。 pic.twitter.com/YRLSvNzzCU
— 藤坂ガルシア千鶴 Chizuru Fujisaka de García (@chizurufgarcia) November 21, 2020
アルゼンチンという国の名前はよく聞くけれど、一体どこなのかピンと来ない方も多いのでは?
アルゼンチンは南半球の南米に位置する、縦長い国です。
世界8位の国土は北端から南端まで約3,800kmで、国土面積は日本の約7.4倍!
南半球なので季節は日本と反対になり、日本が夏ならばアルゼンチンは冬。
その逆に、日本が冬ならばアルゼンチンは夏になります。
ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産や自然遺産も多い、自然に溢れた国です。
イグアスの滝、ウマウアカ渓谷、青いペリート・モレノ氷河、アンデス山脈など、数々の世界遺産が存在しています。
特に注目すべきなのは、アルゼンチンの中心部に位置する「パンパ」という肥沃な平原地帯。
パラナ川の恵みを受けたパンパは、温暖湿潤の恵まれた気候帯も相まって農畜産業が盛んです。
農畜産業に従事する人々はいずれも屈強な精神力の持ち主で、体格にも恵まれています。
ラグビーの強い強豪国はニュージーランド・オーストラリア・南アフリカですが、いずれも広大な土地を生かした農畜産業が盛んですよね。
スポーツに最適な広い土地と気候、農畜産業で培われた屈強な精神力と体格。
これらは、アルゼンチンの強さの根底にあるものではないでしょうか。
アルゼンチンラグビーが強い理由【歴史が長い】
ラグビーアルゼンチン代表、「ロス・プーマス(Los Pumas)」って愛称なんだがエンブレムはジャガーなんだよねぇ pic.twitter.com/0x8ELv7xs2
— A thousand (@wind_thousand) September 18, 2017
アルゼンチンの強い理由を探る為、アルゼンチンラグビーの歴史も振り返ってみたいと思います。
実は、アルゼンチンラグビーの歴史は日本よりもずっと長いのです!
アルゼンチンにラグビーが伝わったのは1873年、イギリス移民によってもたらされました。
当時、既にサッカーが伝わっており、国民に大人気なスポーツだったそうです。
サッカーと同じくボール1つで遊ぶことができるラグビーは、すぐに国民に受け入れられました。
初の国際試合は、1910年6月12日の英国連合チーム戦です。
オールブラックスと日本の過去100年の対戦成績でお話した通り、日本ラグビーの発足は1930年。
すでにスタートから大きく引き離されていたんですね。
アルゼンチンは長い歴史の中で、多くの対抗試合を積み重ね、確実に実力を伸ばしていきます。
アルゼンチンの過去のW杯成績は以下のとおりです。
1987年 | 第1回W杯 | プール戦敗退 |
1991年 | 第2回W杯 | プール戦敗退 |
1995年 | 第3回W杯 | プール戦敗退 |
1999年 | 第4回W杯 | ベスト8 |
2003年 | 第5回W杯 | プール戦敗退 |
2007年 | 第6回W杯 | 3位 |
2011年 | 第7回W杯 | ベスト8 |
2015年 | 第8回W杯 | 4位 |
2019年 | 第9回W杯 | プール戦敗退 |
2023年 | 第10回W杯 | 出場権獲得 |
ラグビーW杯には第1回大会から連続で出場しています。
1999年の第4回大会では、ゴンサロ・ケサダがこの年のW杯の得点王になる快挙を達成。
初のベスト8入りを果たしました。
2007年には、開幕戦と3位決定戦の二度にわたって開催国フランスを撃破し、3位入賞!
「弱い弱い」と思われていたアルゼンチンの快進撃に、世界が驚きました。
🏉村上晃一ラグビーコラム🏉
【ハイライト動画あり】アルゼンチン代表 #プーマス 初めて #オールブラックス を破る快挙 ニコラス・サンチェス全25得点あげる
🇦🇷🆚🇳🇿
#トライネーションズ #ザ・ラグビーチャンピオンシップ⬇コラムはこちらから⬇https://t.co/fjAlwWuIIb
— J SPORTS🏉ラグビー公式 (@jsports_rugby) November 16, 2020
2020年にはアルゼンチンの対戦成績で紹介した選手が活躍し、オールブラックスから初金星!
アルゼンチンの怒濤の勢いは、とどまるところを知りません。
いまやアルゼンチンは「強豪国としての地位を固めつつある」といっても過言ではないでしょう。
\ラグビーチャンピオンシップ全試合ライブ配信で独占放送!/
アルゼンチンラグビーが強い理由【選手強化】
アルゼンチン🟦⬜🟦⬜🟦
コパアメリカの優勝おめでとう😁
無冠の帝王メッシの始まりか?ラグビーも
この前は何かあったけど
渋い男やで
ロス・プーマスの柱
マテーラから始まる、ロス・プーマスの攻撃
🟦⬜🟦⬜🟦
今後もテストマッチ楽しみ😁
来季はクルセイダーズ楽しい😁 pic.twitter.com/SIh99gNT37— ホーリーターシー🇹🇴 (@takashi10061967) July 11, 2021
南半球のラグビー強豪3カ国(南ア、NZ、豪州)の連合組織を「SANZAR」といいます。
SANZERが統轄する『トライネーションズ』(現『ザ・ラグビー・チャンピオンシップ』)に、アルゼンチンも2012年から加わりました。
これにより、高額な支援金がアルゼンチンへ!
ラグビー選手育成のためのアカデミー創設、選手育成強化が組織化されます。
主力選手はどんどん海外に出し、経験を積み重ねていくアルゼンチンの選手強化が始まりました!
2007年のラグビーW杯でのアグスティン・ピチョットがいい例です。
RWCで来日した元プーマス主将でWR副会長でアミーゴのピチョットに、彼のストーリーも収録した「読むラグビー」(実業之日本社)を贈呈した際の写真が送られてきました。新しくラグビー好きになった方々にもオススメ、日本&世界の素敵なラグビーマンのストーリー&ヒストリーをコンパクトに紹介してます pic.twitter.com/mtMGBtw2C8
— 大友信彦 Nobuhiko OTOMO Love Rugby & Love Bike (@otomorug) November 14, 2019
アグスティン・ピチョットは2007年W杯の主将を務め、ラグビーのオリンピック競技入りに大使として貢献しました。
彼は1992年にデビューを果たすと、1997年に強豪イングランドのリッチモンドFCに移籍します。
2003年にはフランスの強豪スタッド・フランセ・パリへ移籍し、トップ14優勝、ハイネケンカップ準優勝に貢献しています。
2007年、同じフランスのラシン・メトロ92へ移籍しています。
このように、イングランドやフランスなどの強豪国で経験を積んだアグスティン・ピチョット。
W杯ではこれらの経験を活かし、アルゼンチン代表として猛威を振るっています。
2007年IRB年間優秀選手のファン・マルティン・エルナンデスとフェリペ・コンテポーミも同様に、南アフリカやフランス、イングランドで経験を積んでいます。
徹底した選手強化に務めるアルゼンチンの姿勢には、勝利へのハングリー精神が伺えますね。
アルゼンチンラグビーが強い理由まとめ
A nice moment in history for the Pumas as they meet the Pope in Rome! pic.twitter.com/MH3K8klddf
— IRB Total Rugby (@IRBTotalRugby) November 22, 2013
アルゼンチンラグビーが強い理由を調査しました!
スポーツに適した広い土地と、農畜産業から培われる体格がまず第一の理由でした。
アルゼンチンの平均身長は世界平均より3cm高いと言います。
その為、アルゼンチン代表も190cm超えの体格の良い選手が揃っています!
さらに長い歴史と徹底した選手強化が、強い理由の要であることがわかりました。
調べれば調べる程、アルゼンチンの圧倒的な強さに惚れ惚れとしてしまいましたね!
2023年ラグビーW杯、ますます目が離せなくなってきました!